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出すことが必要である。
b.ツール手法では、パンフレット等が簡単に利用者の手に入ることが必要である。
c.設備手法では、例えばビジュアル・サインでは通常の利用状況で実際によく見えること、放送では実際によく聞こえることなどが必要である。
5)「メッセージ」があるためには、どの案内手法であっても、伝えたい内容がはっきりしていることが必要である。
6)「コード」は情報表現の中核となる概念で、ビジュアル・サインでは一般に、
a.語旬コード=改札口名称、駅出入口名称、その他の施設名称等。
b.色彩コード=入口色・出口色、路線色等。
c.グラフィックシンボルコード=ピクトグラフ(絵文字)、矢印、規制図記号等。
などが用いられる。
7)「コードの共有」が成立するためには、
a.どの案内手法においても、まずコードとして不特定多数の利用者に認知された概念が存在することが必要である。
b.そのためには語句等を意識的にコードとして設定し、その普及に努める必要がある。
c.人的手法や放送で用いられる「話しことば」や、パンフレットやビジュアル・サインで用いられる「文字や記号の表記」において、コードとしてそれぞれが統一されている必要がある。
d.特に「語句」は表現方法に巾があることから、むしろいろいろに表現されがちで、コミュニケーションを不確かなものにしてしまう恐れがあるので留意を要する。
8)コミュニケーションが成立する「コンテクスト」を得るためには、どの案内手法においても,
a.案内様式(情報の伝達手段における仕様の別)
b.表現方法(「コード」の表現の仕方)
をそれぞれ整える必要がある。
また設備手法の場合、さらに、
c.情報表現する空間的な位置の状況
d.情報設備の周辺環境の状況
をそれぞれ整える必要がある。

 

3.情報ニーズ分析のチェックポイント
1)以上のことから、ターミナル駅における情報コミュニケーションの課題を設備計画的な視点から分析する場合、利用者の情報ニーズは、
a.案内様式
b.表現する情報内容
c.情報表現におけるコード設定
d.コードの表現方法
e.情報表現する空間的な位置

 

 

 

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